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危険-下り坂道でのエンジン停止

危険な坂道走行

最近のガソリンの値上がりには、非常に辛いものがあります。ガソリン代(レギュラー)の全国平均価格が140円を超え、一時期のハイオク代よりも高い価格です。平均価格が140円強という事ですが、当然この価格よりも高い地域もあるわけで…、ドライバーにとっては財布の中が非常に寒い状態になる。

それで、今回この話題を取り上げたのは、TVでガソリン代が高くなる事の対策として、車の燃費を押さえる走り方というのが紹介されていたのです。

(1)車に無駄な荷物は積まない。
車重が増えれば、それだけでエンジンに負担がかかり当然燃料も多く必要となるわけです。

(2)タイヤの空気圧は適正にする。
空気圧が減ると接地面積が必用以上に増えるので転がり抵抗が大きくなりエンジンに負担をかけてしまう。

(3)急発進・急加速はやめる。
車の燃料消費のほとんどが、止まった状態から加速する時に大量に消費されます。
信号待ちからのスタート等、要するに進行慣性が働いてない車を動かす時にはアクセル量を多く踏まなければ動いてくれません。アクセルを踏めばガソリンの噴射のための弁が開くわけです。
動き出した直後の遅いスピードでもアクセルを踏み込み弁が大きく開くと燃料の消費量も多くなるという事です。


この3つの項目が燃費を良くする方法として、取り上げられていました。

そこで、ゲストの某お笑い芸人さんが、「もう1つ燃費を良くする方法がある」と1つの方法を提案しました。その方法が、「下り坂道でのエンジン停止」です。
しかし、この話をしていたTV番組には、車の専門家が一切登場していなかった。

最初の燃費を良くする3つの方法も、あらかじめフリップで用意された項目を司会の芸能人が項目に沿って説明するに過ぎない。結局、某芸人さんの言った「下り坂道でのエンジン停止」に対する正しいコメントが言えないまま(用意されてない事なのでコメントできない)有耶無耶にそのコーナーが終わってしまった。

この某芸人さんの言った「下り坂道でのエンジン停止」は、非常に危険な行為なので絶対にしないで下さい。
何で、このような専門的な話に対して、専門家をゲストに呼ぶ事無く、単なる芸能人のみで番組進行させるのだろうか?TVの影響力はかなり大きく、全国ネットであるこの番組のせいで、「下り坂道でのエンジン停止」する人が増えたらと考えただけでも恐ろしい。あまりのTVの無責任さにもほどがある。(激怒)

タダでさへ、「下り坂道でのエンジン停止」は専門家の間では非常に危険な行為として常識になっている事なのに…、それが一般ドライバーまで浸透してないというのは問題ではあるのですが。その問題に輪をかけて、TVが悪い方に助長してしまってる。
気になって、「下り坂道でのエンジン停止」についてネットで探してみたのですが、多く間違った考えをもたれてる方が出てきました。実際に試されたような事を記されてるサイトも多くありました。

では、何故、下り坂道の走行中にエンジンを切る事が危険な事なのか…。

走行中にやってはいけない事!(下り坂でエンジンを切る)
長距離や長時間にわたって車に乗る人ほど燃費の節約に対する意識は高いです。長い坂を下ってる時にエンジンが回ってることが無駄に思えるかも知れません。しかし、自動車メーカーもその点は十分に考えています。エンジンを切るような危険なまねは絶対にしないように。
ほとんどの車の取扱説明書に書いてある文章の一つに、『走行中はエンジンを切らないでください。』というものがあります。その文章は太字で他の字よりも大きく書かれています。それが、何故かは考えるもでもない。
では、走行中にエンジンを切ると何が起こり、どのような危険が待っているのでしょうか?
免許証を持つドライバーならば最低限理解しておく事は義務でもあります。理解不足や知識不足もまた、新たな悲劇の元となります。

実際に起こってしまった危険な事例
某月某日、と山形県のほぼ中央にそびえ立つ月山(1984m)の姥沢登山口にある駐車場から、1台の白いワンボックス車が出発しようとしていました。茨城県内に住む夫婦4組8人が乗る車は、この日の早朝に茨城を出発し月山登山後、その日のうちにまた茨城に戻る予定でした。「ガソリンが少ないなぁ…。」運転席に座った60歳代前半の男性は、給油所のあった国道まで10km以上うねうねと下り続ける山道を思い浮かべ、ガソリンがもつかと心配しつつ駐車場を出発しました。
道幅6mほどの下り坂がほぼ直線にしばらく続く県道です。約600mほど走った時、ガス欠の不安にかられたドライバーが急にエンジンを切った。「坂道だから惰性で走れるし、ガソリンも減らないのでいい節約になる。」そう思い、ギアをニュートラルに入れ、走行中に突然エンジンを切ったAT車。ギアがニュートラルなのでエンジンブレーキは効かなくなり、徐々にスピードが上がる。道路の左側に「右カーブ」の警戒標識が見えてきた。急な下り坂で右に鋭く曲がるヘアピンカーブの道です。ガードレールのないカーブの外側は高さ40mほどの崖。ドライバーはフットブレーキを踏み、20km/h以下まで減速し道幅が約16mにまで広げられたヘアピンカーブの中に入ろうとしていました。
その時、『あれっ?ブレーキが効かなくなってる。ハンドルもロックされている?!』スピードも落とせず、ハンドルも切れにくくなった車は、勢いあまって高さ40mの崖下へと吸い込まれるように転落してしまいました。乗員全てが死亡という大惨事になりかねない事故です。
しかし、県道から18m下の崖に根を生やした太さ1m近くのブナの木が軌跡を呼びました。横に2回転した後、左後輪が偶然ブナの木に引っかかり車が止まった事が幸いし、鎖骨骨折の重傷者1名以外は、全て打撲などの軽症で済み、全員奇跡的に助かった。

エンジンを切ってしまった事による車の不都合!
ところで、燃費を節約する為とエンジンを切った事で、本当にブレーキとハンドルが効かなくなってしまうものだろうか?
実は、エンジンを切った事でブレーキとハンドルが効かなくなるという事はないのです。しかし、ドライバーがそのように感じてしまう事は十分にあります。ブレーキペダルを踏んだ力は、マスターシリンダーという場所で液圧に変換され各ホイールのブレーキ装置に伝わるのですが、それだけだと非常にブレーキは重くなります。その為に、車にはブレーキペダルを軽く踏めるように、踏力を数倍の力に増強するブレーキブースターと呼ばれる『倍力装置』が付いています。しかし、この装置はエンジンの吸気圧を利用した装置なのでエンジンが止まれば当然このブレーキブースターも機能しなくなります。
しかし、このブレーキブースターは緊急の為エンジン停止してもブレーキ数回程度は装置の働きを維持するように法律で定められています。
しかし、それを知らずにエンジンが止まってから何回かにブレーキを踏んでしまうと、いづれはブレーキブースターは機能しなくなりブレーキが効かなくなったと感じてしまうでしょう。
そして、ハンドルが効かなくなってしまった原因ですが、これも、ブレーキ同様に、エンジンの恩恵を受けています。油圧によって軽い力でハンドルをまわせるようにした『パワーステアリング』もエンジンの回転力を直接利用していますので、エンジンを切るとその効果はなくなってしまいます。軽かったハンドルが、急に重く感じる事でロックされてしまったと感じることは十分に考えられます。
このような、ブレーキブースターやパワーステアリングが一般的でなかった昭和40年頃はプロのドライバーなどは燃費節約の為に、実際に坂道でエンジンを切っていたらしいです。確かに、当時の車にはブレーキブースターやパワーステアリングは備わっておらず、エンジンを切っても操作に対して何も変化がなかったので燃費の節約にはなったそうです。

エンジンを切る事のメリットは一切なし!
そして、そもそも勘違いしてはならないのは、現在の車ではエンジンを切って走る事の燃費面のメリットは何もないのです。
『排ガス対策の為、アクセルから足を離すと、電子制御によりフェールカット機能が働き、エンジンにガソリンの供給を強制的に止める状態になり、その結果アクセルを踏む事のない下り坂ではエンジンが始動していてもガソリンはアイドリング程度しか(ほとんど消費されない)のです。』
結局、走行中にエンジンを切る事は、燃費的に何もメリットはなく、安全で快適な機能を殺し、車を凶器に変えてしまうだけの危険な行為なのです。
また、今回の件のようにガソリンが少なくなって警告灯が点灯しても慌てる事はない。車種によって若干異なりますが、警告灯が点灯した時点では約10リッターほどの燃料が残っており、ガソリンスタンドを探す余裕は十分にあります。
そして山道を走る場合は、ガソリンスタンドの数も少なくなりますので燃料計に注意し、山道に入る前に給油し満タン状態で山道に入るように心掛けましょう。



実は下り坂道で走行中にエンジンを切ても、燃費は大きく変わりません。
最初に言いましたが、「(3)急発進・急加速はやめる。」の項目を思い出してください。燃料はアクセルを開く(弁を多くあける)事によって消費量が大きくなります。
下り坂道での走行でアクセルを踏み込んで走ってる人はどのくらいいるでしょうか?ほとんどの方は、アクセルに足を乗せてるぐらい(もしくはアクセルから足を離してる)で踏み込んでないはずです。
車はアクセルを踏んでない時は燃料の供給をエンジンが止まらない程度の最少(アイドリング状態)になるように設計されています。いくら下り坂道で、車が重力により自然加速していてもアクセルを踏まなければ燃料消費は最少なのです。

エンジンを停止させる事で車は色々な機能が停止してしまいます。ハンドルを軽くする為のパワステや、ブレーキが軽い力で踏み込める補助装置のブレーキ倍力装置などの機能も失われます。N(ニュートラル)走行はエンジンが切れてないのでパワステやブレーキ倍力装置などの効力は働きますがエンジンブレーキは一切使えない。
一番怖いのが、このエンジンブレーキが一切使えなくなると言う事です。下り坂道でエンジンを切る事は、「百害あって一利なし」なのです。


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コメント


コワイですねー

この番組を見た人が、効果があると思って、試してみて、事故が起きなければよいですねー。

その番組にクレームを入れて、次の放映時に「絶対にしないでください」って言ってもらうのはどうでしょう? それくらいの良識はある番組だといいのですが(汗)

昔、下り坂でニュートラルに入れると燃費がよくなる、って聞いたことありましたが、エンジンブレーキが利かないんですね~。試してみなくてよかった・・・

燃費に影響が出たのは過去の話

何でもかんでも、視聴率稼ぎの為に、
芸能人を使いすぎるTV業界の体質も問題ですね。

情報を伝えるという
一番肝心な部分が疎かにされてますからねぇ。
クレームというか誤りの指摘については、
番組宛にメールを入れておきました。

今は特に私を含めドライバーの方は、
燃費に敏感になってるでしょうから…。(汗)

>昔、下り坂でニュートラルに入れると燃費がよくなる、って聞いたことありましたが、

確か、1960年代頃までの車では、
ニュートラルやエンジンを切ると
実際に燃費が良かったみたいです。

その名残で、
特に年配の方は、いまだにニュートラルやエンジンを切ると
燃費が良くなると思っていらっしゃる方もいるようです。

でも、それは過去の話なんですよね。(^_^;)

たまに、そういう人に遭遇しますが「自殺は一人でして」という事を言いたくなります。
免許を取り上げるべき人が多すぎますね。
http://blog.kiyochan.com/?eid=346501
エンジン切ったら、油圧が効かなくなるからブレーキも効かなくなる。まさに人間魚雷ですよね。
そのひとの不勉強もそうですが、一番肝心な事を殆ど教えず送り出す自動車学校と国の政策には大きな問題がありと声を大にして言いたいですね。

メディアの体質

>専門家をゲストに呼ぶ事無く、
>単なる芸能人のみで番組進行させるのだろうか?
専門家を呼ぶと、何かあったら番組の責任にされかねないが、
素人の芸能人だと、個人の『無責任な発言』の範疇で片付けれるといったような、
間違った考え方があるような気がします。

ダイエット情報なんかもそうなんですが、
間違ったやり方は、非常に体に負担がかかりますしね。

しかし、

「それ違うよ」
「え~、だってこの前TVで言ってたよ~」
「そりゃ、TVが間違ってるわな」
「なんで~、TVに出てるって事は、ちゃんと下調べしてるんでしょ?」
「多分、してないよ。」
「多分やろ?」

・・・・・・・あらそ、んじゃ、TVを信じたらいいじゃん。

よく、そういったトラブルはありますよね。

恐ろしい事に、世の中はTVで言った事が『正解』なりつつありますから。(苦笑)

すべて単なる儲け主義

♪kiyoさん

>エンジン切ったら、油圧が効かなくなるからブレーキも効かなくなる。

正式に言えば、倍力装置が効かなくなるので、
いつも通りの感覚でブレーキを踏んでいたのでは、
踏む力が全然足りないと言う事なのですよね。
だから、ブレーキが効かなくなったと錯覚して
パニックになってしまう。

そもそも、ドライバーは、こういったブレーキの倍力装置や
パワステのような、ドライバーをアシストしてくれる装置に
頼って運転してる意識もないし、知らないドライバーが多い。

kiyoさんのご指摘通り、
自動車学校と国の政策の問題は大きいでしょう。
免許の本当の意図は、車を動かしたりするような
運転技術に対して与えられる物ではないです。

運転が出来て当たり前。

その先の不測の事態に対応出来てこそ、
本当の免許の真価が問われるところなのです。

他の免許と比べても、自動車の免許ぐらいですよね…。
不測の事態に対応出来なくても、免許が取得できるのは。

♪しまさん

TVの問題は大きいですよね。
それなのにTVを信じて疑わない人が増えてるから…。
人気で視聴率が取れれば専門知識等なくても
平気で番組に起用しますからねぇ。

スポーツ番組など典型的ですよね。
普段、興味もないんだろうなというようなアイドルを
公式応援団と称して起用したり。
すべては視聴率稼ぎの手段。
数少ないスポーツマニアにウケるよりも多くのアイドルファンに
観てもらう方が良いと考えてるのだかどうなんだか…?

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