
懐かしい写研の写植に、ルリールという書体があったのを覚えてますでしょうか?無くなって消えたわけではなく、今もちゃんと存在してると思うのですが…。
この文字は1980年代後半〜90年代前半、おニャン子クラブというアイドルグループがありまして、今で言う「モーニング娘。」的な、素人かき集めグループの先駆けですね。そのおニャン子クラブのメンバーだった会員番号18番の永田ルリ子さんによる手書き文字が写植の書体になってたのです。
「ルリール」という書体名は、彼女の名前にちなんで名付けられました。この書体は独特な丸文字ですが平仮名しかなかったので、漢字書体はナカフリーという書体と組み合わせて使われてたりしたそうです。ちなみに、私はこの書体を一度も使った事はありません。当時、使ってみたい書体ではあったのですが、この書体を使用するには結構面倒だったのですよ。
写植屋さんは高いお金を支払い、写研から文字盤を購入するにもかかわらず、この書体を使うには当時フジテレビに、使用許可を求めなければならなかった。現在のパソコンFONTで例えると、パソコンのFONTを購入したのだが、そのFONTを使用するには、何処何処の許可が必要って感じですね。
おニャン子クラブは『夕やけニャンニャン』という、フジテレビの番組から生まれたアイドルグループで、そのおニャン子クラブに所属していた永田ルリ子さんですので、この書体はフジテレビに版権があったわけです。そんな面倒な書体の文字盤は、購入しても利用制限が設けられてるようなもので、写植屋さんも「使用頻度が低いかも知れない」というリスクを負ってまで、なかなか導入出来なかったのでは?…と思います。

…っで、こちらはフジテレビの朝の番組、「めざましテレビ」のコーナー、【きょうのわんこ】です。ルリール体の事が気になってネットのフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみると、下記のように記述されていました。
現在では写真植字の衰退により、なかなかお目にかかれなくなった書体だが、使用例として『めざましテレビ』の「きょうのわんこ」のタイトルに使用されている。
…が、「きょうのわんこ」のタイトルって、どう見てもルリール体じゃ無いと思うんだけど…。これは、ただの丸文字じゃないでしょうか?ルリール体よりも更に丸くなってますよね。それに写植の見本帳(上の画像)にある「の」の文字と「きょうのわんこ」のタイトルに使われてる「の」の文字の形が一致してないです。
ネットで調べるって事は、調べる側にもそれなりの知識が必要ですね。情報を鵜呑みにして本当か嘘かを見抜けないと、誤った知識を植え付けられそうです。
ところで、クリエイティブ関係に携わっていない、おニャン子クラブの普通のファンで、この書体の事を知ってた人ってどのくらいいるのでしょうか?当時クリエイターの間では話題になった書体でした。
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【追記:2011.10.02】
コメントでUniさんからご指摘を頂き、『「きょうのわんこ」の書体は「ルリール」で間違いないと思います。』との事から上記写真の書体見本以外の文字を確認したところ、確かに「ルリール」であると確認出来ました。
テレビに映し出された文字が若干太りディテールが変わって見えてたようです。ここに訂正し、お詫び致します。
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