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ニーズ…?

チューニングマニュアル

車馬鹿って奴は自分の車を手に入れ運転するようになると、今度は更なるスポーツ性能を求めてチューニング(改造)に目覚めてくるのですよね。しかし、本当の意味で正しいチューニングとなると、知識だけでなく感覚も養われてないと絶対に出来ない凄く難しい事なのです。そりゃそうでしょ。1台の車をメーカーが販売するに至るまで、膨大な開発費用と時間をかけて、プロのテストドライバーが幾度となくテストして、厳しいテストに合格した物が車と言う商品となって販売されてるのですから、一般の素人がシビアな感覚の車の良さをチューニングして引き出せるわけが無い!

しかも、免許を取って数年の通勤ドライバーレベルで、スポーツ走行の何が分かるか…。というのは、免許を取ってチューニングに目覚めた頃の私の事です。

兎に角、当時は車がノーマル車であるという事が嫌だった!性能の事なんてよく分かってなかったけど、マフラーを交換したい。サスキットを交換したい。エアクリーナーを剥き出しタイプの物にしたい。ウエストゲートが…、ブローオフバルブが…。と、まぁ~知識だけは耳年増君でした。

最初は性能の事など分からなくても、ノーマルと異なるスポーツ用パーツに交換したという事が優越感でした。ただ単にチューニング雑誌等に載ってるパーツを無作為に選び購入し取付ける。車の性能やバランスは崩れ、もしかしたら、良くするはずのチューニングがぐちゃぐちゃになってたと思う。ノーマルの性能よりも悪くしてたのかもしれません。いやっ、悪くなってたでしょう。

自動車用語のチューニングも楽器のチューニングと同じ所から来てまして、調律という意味です。ノーマル車というのは一般的に誰が乗っても満足出来る平均点の仕様となってますので、本格的にスポーツしようとすると物足りなくなるものです。靴のスニーカーを履いておけば、そこそこスポーツも出来るし、日常履きもできます。しかし、野球やサッカー、陸上など専門的に極めようとすると、スニーカーでは役不足になってきます。
その為に専用のスパイクのような靴に履き替える必要があります。これが、車のスポーツチューニングの考え方です。しかし、どのスポーツでもそうですが、基礎がしっかり身に付き自分の物になってないと、道具の良さなんてのもシビアすぎて何が良いのか分からないですよね。ビギナーは入門編のこの道具から使うと上達が早くなるとか、いきなりプロ仕様だと癖があり過ぎて使いこなせないとか、そういうのがあるのと同じく車のチューニングも様々なのです。

そこで、チューニングショップでも問題となっているのが、お客様のニーズと言うものです。同じマフラーを取っても、様々なメーカーから様々な種類のマフラーが用意されています。もちろん、サスキットにしても、ブレーキパッドにしても多種多様です。

素人である私達は、何を選んだら良い物か分からないのは本当の所だと思います。高いパーツだけに取付けてみて自分に合わないからと、自分に合うのが見つかるまで買い続けるわけには行きません。雑誌で紹介してあるチューニングパーツなんて所詮メーカーからお金を貰って載せてるから、悪くは書けないから、その情報が正しいのかも分からない。ほとんどの人は雑誌の情報を信じちゃうでしょうが…。

そこで、チューニングショップがそのショップ独自の経験のもとアドバイスしてくれるのですが、中には、お客が最初から欲しい特定のパーツを買い求めたりするわけで、チューニングショップの目から見ると「そのパーツは止めた方が良いよ!」というものもあるようなのですが、お客様が望む物はそれに応えるべく売ってしまう。という事で、チューニングショップの間でも、「お客様である以上ニーズに応えるのは当然。」という肯定派と、「プロが見て良くない商品と知って売ってしまうのは無責任。」という否定派に別れてるようです。

確かに、難しい問題で、過去の私のように、パーツ交換しても良さが理解出来てない未熟な人は、単にパーツ交換する事で優越感が得られるから、良くなくても自分が欲しいパーツで満足が出来るのでしょうから、「お客様である以上ニーズに応えるのは当然。」という肯定派は正しいようにも思えます。
しかし、良さが理解出来てなかったチンプンカンプンな私も、まがいなりにもジムカーナというモータースポーツをするようになり、車の挙動や動きを本気で考えるようになった今では、正しいアドバイスを頂き、間違ったチューニングはしたくないという気持ちが非常に強いです。良くないパーツと知ってて売りつけられると強く恨むと思います。今の私はちゃんとアドバイスしてくれるショップでなければ相手したくありません。


実は、このニーズの問題ですが、私達デザイナーの中にも同じような問題があります。クライアント様が「こうしたいから○○にしてくれ!」なんて具体的に作業の内容を指示をされる場合があるのですが、プロの目から見て「こうするのなら○○にするよりも、△△にした方が効果的ですよ。」という事が多々あるのです。

しかし、私達デザイナーの中にも、「お客様である以上ニーズに応えるのは当然。」という肯定派がいるわけで、クライアント様が望まれてる事だからと「○○にする」という人も多いです。
でも、私の経験上、それで満足される方は何が良くて何が悪いのか分からない素人さんに多いです。言う通りにしてもらった事で満足し、その結果が良かったのか悪かったのかという事は無頓着な人が多い気がします。

こうした私の経験から言える事は、「お客様である以上ニーズに応えるのは当然。」と言う人は、素人レベルの人で素人しか相手に出来ない人じゃないかと思います。
そして、車の場合は趣味として好きな事を追求し、自身で学習しプロとも対等に渡り合えるセミプロなんて人が生まれますけど、デザインの場合、本気でデザインが好きで自身で学習しシビアなデザインを求めるクライアント様が非常に少ないのが、クライアント様、プロのデザイナー共々成長が出来ない要素なのかも知れません。

直接取引させてもらってるクライアント様には言える事ですが、代理店を通して仕事を頂いてる場合、私が「こうした方がもっと良くなるよ!」というアドバイスを担当営業さん(代理店)に言うと、そのアドバイスをクライアント様に通す事も無く「良くなる事は分かるけど、クライアント様が言われてるからその通りにして。」と言われクライアント様に伝わる事はまず無いのですよ。「お客様である以上ニーズに応えるのは当然。」と考える代理店側ですから…。
それにしても、アドバイスしないのは罪だよなぁ~。アドバイスして、その結果どちらを選ぶかはお客様の自由です。それが私の考えるニーズです。他に良い方法があっても、自身の要望かアドバイスか選ぶ事すら出来ないクライアント様は本当に満足できるのでしょうか?




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