
色は本来、視覚でしか認識出来ないものです。
しかし、私達のクリエイティブ業界では、
色指示により文字や言葉で色を表現する事が出来ます。
RGBやCMYK等、色の指示にはそれぞれの方法があります。
色指示があれば、着色する道具がなくとも、
頭の中で色を塗る事が出来ます。
そう、音楽家が楽譜という視覚情報で、
楽器がなくとも頭の中で音楽を奏でる事が出来るように…。
そのような事が出来るから、
プロ同士の間では円滑に仕事を進めていく事が出来ます。
私は印刷に携わってますので、
基本となる色指示は、
シアン(C)・イエロー(Y)・マゼンタ(M)・黒(K)の
4色を使います。
FAXで送られてきた原稿に、
タイトルは「赤」と書かれていても、
その赤はどの赤を指すのか?
赤を1つ取っても無限の赤があります。
「薄い赤から濃い赤」「明るい赤から暗い赤」。
「赤」と言う言葉の中に、
赤い色は無限に存在してるんですよね。
それが色指示を使う事で、
明確に「赤」を特定する事が出来るのですよ。
決まりを覚える事で、
指示というのは確実なものになります。
だけどね、仕事がパソコンを使うようになって、
画面上で色が観る事が出来るようになったからなのか、
色を覚える人が少なくなったんですよね。
先日も印刷屋の営業さんから電話が入り、
「お客さんから○○の色を青に変えて欲しい」
と言われてると伝えられました。
私が「どのような青の色を望まれてますか?」と答えると、
「…(しばし考え)濃いめの青です。」って。
「いや、濃いめの青でも、様々ですからねぇ。
色の%指示で大まかにどのぐらいの色調かとか、
その辺は分からないですか?」
って答えると
完璧に言葉を失われたようで、
それ以上話は出来なくなってしまいました。
以前、版下で作業してた時は、
デザイナーさんも色指示を使い、
印刷屋さんも色指示を見て製版、印刷してたから、
お互いが色指示を理解してたのだけど、
今やDTPになり印刷する場合、
完全に色のついたデータを印刷屋で出力するだけなので、
印刷屋さんは色指示を理解する必要性がなくなってるのですよね。
現場を知らない営業さんは特にね…。
(現場を知らず営業活動が出来るのか?)
その為に意思の疎通が出来なくなり、
パソコンで便利になった反面、不便になった事も多いです。
結局、お客さんから言われた、
「濃いめの青」は分からずじまい。
仕方無いので適当に濃いめの青をこちらで選びましたが、
お客さんのイメージしてる青に何処まで近付いてるやら…。
色指示で明確に伝えてもらえれば、確実なのにねぇ。
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